出会いと別れの春

今日は春らしい暖かさに満ちあふれ、今年初めて玄関に縁台を出しました。
東京深川の縁台美術家・荒野真司さんの指導で作ったものです。
今ではうちの玄関のトレードマークとなっています。



 
空を見上げれば、まもなく北へ飛び立つ白鳥が5、6羽で隊を組みV字飛行を繰り返しています。
長い旅路に向け、体を慣らしているのでしょうか。
春は別れと出会いが交差する季節です。
また今年の11月に会おうね。元気で帰って来てねと思わず心の中でつぶやきました。



 
当家の杉林も、この冬きこりの伊藤さんが一生懸命伐採してくれたおかげで随分と明るくなりました。
きこりの伊藤さん、キャリアは短いのですが、木々と対話しながら伐採しているそうです。
山主にとって、そうした気持ちはとても嬉しいです。





雪がとけ、地面の下草も顔を出してきました。
木々が密集していたのでシダ類が多く生えています。
 
半世紀ぶりに大きく動き出した、大沼の杉林。
どのような新しいドラマが生まれてくるのでしょう。
ここから湯治の新しい過ごし方を提案したいと思っています。




 

湯守の森プロジェクト


温泉は山にしみこんだ雨が何十年も地球の中を旅して湧いてくるものです。

その温泉で湯治宿を営ませてもらうものとして、山を手入れしようと思います。

未来に向けて温泉が湧き出る地球の循環へのお手伝いです。

この杉山は60年ほど前に祖父や父が植林したもので、私と同じくらいの年月を生きてきました。



随分と木と木の間隔が狭くなってきて、成長しずらくなってきています。

下草も生えづらく、根も深く張れないので、大雨や大風などの時は危険です。

こうした杉山は日本全国にたくさんあります。

東鳴子出身で、日本古来の建築様式「板倉建築」を現代に活かす活動をしている
安藤邦廣・筑波大学名誉教授と森を守るNPO法人しんりんとの出会いがあり、
当家の山を舞台とした、湯守の森プロジェクトが始動しました。




未来を担う子どもたち、心身の養生が必要な人々、いろんな人々がこの地の恵み
である温泉の恩恵を受けながら、森に親しみ、元気になり、少しでも地球の
循環のことを考えてくれるようになることを願っています。




そしてこの湯守の森が、日本全国で荒廃しつつある多くの植樹林復活の
小さな灯火になりますように。








 

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